オゾンの濃度が私たちの生活に関係ある?またどんな影響を及ぼすのか

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オゾンの濃度とオゾンの活用法をわかりやすく解説!

オゾンを活用した濃度計や機器の導入を検討している企業の担当者に向けて、オゾンの性質や活用方法をご紹介致します。オゾンによる人体への影響も少なからずありますので、まずは知識として身につけておきましょう。

こちらでは、オゾンの濃度による影響や濃度の分解方法、活用法などについてご紹介致しますので、ぜひ参考にしてください。

オゾンは濃度によって影響が変わる?ほかに活用方法はあるか

脱臭や殺菌にオゾンを使うメリットを知りたい担当者に向けて、今注目を浴びるオゾンへの疑問や、オゾンを使用するメリットについてご紹介致します。また、オゾンが人体へ与える影響や、オゾンがどのように日常生活に応用されているかについてもご紹介致しますので、ぜひチェックしてください。

オゾンの濃度が及ぼす人体への影響

オゾンの濃度が及ぼす人体への影響について

強い酸化作用を持ち、脱臭や消臭、除菌や殺菌、鮮度の保持など幅広い用途で活躍するオゾンですが、結論からいうと、濃度によっては人体に悪影響を及ぼす場合があります。

大気中のオゾンの90%は成層圏(約10~50km上空)に存在していますが、私たちが暮らす自然界にもあります。人体に悪影響を及ぼすとなると、怖いイメージがあるかもしれません。しかし、数時間で酸素に戻るため残留性がなく、酸素に放電を与え生成されたものなので、濃度さえ管理すれば安全性は担保されます。

つまり、人体へ悪影響を与えるか否かは、オゾンの濃度によるのです。そのため、濃度を測定することが大切になってきます。

オゾン発生装置の安心出来る目安の濃度は、日本産業衛生学会、また海外の規制基準でもオゾン濃度0.1ppm(0.2mg/m3)を基準値としているケースが多いです。この濃度をぜひ参考にして、オゾンの濃度を測定してみてください。

オゾンの濃度が高ければ高いほど、人体への負荷は大きなものになります。以下が、濃度別に起こる生理作用です。

  • 0.01~0.02ppm:オゾンの臭気を感じる
  • 0.02~0.05ppm:オゾンの特有の臭いを感じる
  • 0.06ppm:慢性的な肺疾患の患者にも影響はないレベル
  • 0.1~0.3ppm:鼻やのどに刺激を感じる
  • 0.2~0.5ppm:視力が低下する
  • 0.4~0.5ppm:上部気道で刺激を感知する
  • 0.6~0.8ppm:胸痛、咳、呼吸困難、肺機能の低下などの発症
  • 1.0~2.0ppm:疲労感・頭痛・頭重の感知、呼吸機能の変化
  • 5.0~10ppm:呼吸困難、脈拍増加、体痛、麻酔状態、肺水腫の発症
  • 15~20ppm:小動物は2時間以内に死亡
  • 50ppm~:生命の危険が起こる

以上のように、高濃度になると生命にさえ危険を及ぼします。このことから、オゾン濃度を測定することが重要だと考えることが可能。測定にはオゾン濃度計を使用しましょう。手軽に測定出来るのでおすすめです。測定に関してお困りのことがあれば、ぜひアプリクスへご相談ください。

【濃度】オゾンの活用方法

建物を見上げた様子

あらゆる化学物質の中でも、フッ素に次いで強い酸化作用を持つのがオゾンです。「脱臭」「殺菌」「漂白」などの性能を応用し、日常生活の中で役立てる方法が広がっています。濃度さえ管理すれば安全ですし、塩素より強力な殺菌効果を持ちながら、反応すると酸素に分解されるため、二次的な汚染を抑えられる点に注目が集まっています。

日常で使用される主な例は、スーパーマーケットや給食センターなど食品を扱う場所、ごみ焼却施設や下水処理場などの、周囲の環境へ与える影響を最小限にするケースです。また、農業における農薬に代替する殺菌方法に、オゾンの発生器が利用されはじめています。さらには、家庭でも手軽に使える消臭器として、期待されています。

こちらでは、「脱臭」や「殺菌」について、どのような点で優れているのかご紹介致します。

まずは、脱臭についてです。芳香剤のように香りで悪臭をカバーし、感覚的に悪臭を軽減する方法では、臭いそのものは残存しています。そのため、壁や天井に染み付く臭いを抑制出来ません。

一方でオゾンは臭いそのものを酸化分解し、分子レベルで無臭化出来ます。さらに過剰なオゾンは酸素分子に変容するので、人体への有害性も心配不要です。臭気成分と反応した場合、水や窒素、あるいは硫黄、水、酸素などに変容させる働きがあります。

次に殺菌についてですが、オゾンから発生する酸素原子は、細菌の細胞壁や細胞膜、あるいはウイルスのたんぱく質皮を酸化分解させることで細菌を死滅させ、ウイルスを不活化させます。

細胞を構成する成分である核酸を溶解するので、遺伝子が変化した耐性菌を作らずに済むのです。オゾンによる殺菌やウイルスの不活化は反応が速いため、同時に新しい毒性物質を生まないという特徴も見逃せません。

そのほか、オゾンガスを使用する方法もあります。ガスといえば一見悪いイメージが生じますが、オゾンガスには強い消臭効果があります。オゾンガスは医療現場などで用いられ、ガスを発生させることで空間や物質を消臭しています。

オゾン濃度の分解方法と活用法

ここまで、オゾンの人体への影響と活用方法についてご紹介致しました。危険な面があるとはいえ、適切に使うことで回避することが可能です。ここからは、オゾンの濃度を分解する方法と、オゾン水の活用方法についてご紹介致します。

オゾンの濃度を分解する方法とは

オゾンを分解するイメージ

濃度によっては人体へ甚大な悪影響を及ぼす一方、適切な管理と使用法により日常生活に有意義に応用することが可能です。こちらでは、オゾン濃度を分解する方法をご紹介致します。

前提として、オゾン濃度1ppmの気体1000L(=1立方メートル)にはオゾン1mlが含まれます。オゾン1mlの質量は約2.14mg、つまり1ppmの気体1000Lの中に約2.14mgのオゾンが存在するわけです。

ちなみにオゾンの質量約2.14mgの計算式には、中学化学で履修するモル質量という単位を用います。これは、分子の基本単位となる1モル当りの質量を示します。オゾンのモル質量は標準の状態で、0℃/1気圧に対し約48gです。その数値を1モルの体積22.4Lで割ると2.14g/Lが算出されます。それゆえに、1mlの質量は2.14mgとなります。

それでは、オゾン濃度を分解する方法を順番にみていきましょう。

熱分解法

オゾンの分解は発熱反応なので、活性エネルギー以上のエネルギーを与えられると、熱分解が起こります。熱分解法には燃焼式とヒーター式があり、どちらも300~350℃なら1~3秒以上で十分に処理出来、500℃では0.5~0.6秒で100%分解可能です。

薬液洗浄法

水中でのオゾンの分解速度はPH値が大きくなるほど速くなるため、濃度の高いアルカリ水溶液の中でスピーディーに分解されます。アルカリ水溶液には水酸化ナトリウムが適しており、15%の溶液で20%のオゾンを分解出来ます。

活性炭法

活性炭との反応で吸収分解させる方法です。この方法だと、オゾンを確実に処理出来ることに加え、メンテナンスは活性炭の取り換えだけと手間もかかりません。炭素が酸化されることで炭酸ガス、一酸化炭素が生成され、熱が生じます。

触媒法

触媒を使用し、オゾンの自己分解反応の活性化エネルギーを低下させると、低温でのオゾン分解が可能です。触媒には二酸化マンガンが優れており、活性は40℃で最大になります。

紫外線法

紫外線の波長にはオゾンを発生させるものと、オゾンを分解するものがあり、オゾンを分解する波長を用いてオゾン分解を行います。

【オゾン】オゾン水の濃度や活用方法とは

みずみずしい野菜

オゾン水は、日常の様々な場面で応用されるようになりました。こちらでは、性質を解説し、活用方法をご紹介致します。

オゾン水とは、オゾン(O3)を水に溶解させたものです。フッ素に次いで強力な酸化作用を持つオゾンですが、水中ではオゾンよりも強い酸化剤であるOHラジカルが生成され、多くの酸化作用が生じます。このOHラジカルの働きにより、オゾン水から脱臭、漂白などの効果を期待出来るのです。

オゾン水の特徴として、以下のことが挙げられます。

  • 細菌やウイルス等の微生物に対する高い消臭効果及び即効性
  • 幅広い分野の消臭への対応
  • 薬剤未使用のため、皮膚への刺激が少なく済む
  • 耐性菌が生じにくい
  • 酸化作用の後、水と酸素に戻るので残留せず環境に優しい

続いて、オゾン水の特徴を活かし、日常に応用しているケースをご紹介致します。

生鮮食品の除菌や脱臭

大手食品メーカーなどで、生鮮食品をシンクに溜めた水の中に洗剤を入れて洗っているケースがありますが、強い塩素で洗浄するために、残留した塩素の臭いが残らないか不安です。オゾン水は残留性がなく安心出来ますし、食品の鮮度を長持ちさせられます。

野菜の農薬除去

生鮮食品についている農薬も、オゾン水によって除去可能です。一般の水道水と比べると、約2~3倍の効果があるといわれています。

うがい、手洗いにも利用出来る

オゾン水でのうがいは、虫歯予防や口臭のカットにも効果があるのです。皮膚への刺激が少ないため手洗いにも適していると考えられています。

そのほか、水まわりの洗浄や生活用品、ペットの臭いなどの消臭、赤ちゃん用具の除菌など様々な場面で応用されています。

オゾン濃度の測定器は品揃え豊富で確かな精度のアプリクスへ

オゾンが人体へ与える影響や活用方法、分解方法、オゾン水が活用されるケースを紹介しました。日常の様々な場面で使用されるようになりましたが、適切な濃度管理を徹底しなければ、人体に悪影響を及ぼしかねません。

アプリクスは、オゾンに関する様々な疑問や悩みを解決し、目的に沿ったオゾンにまつわる機器を提案することが可能です。オゾンに関するお悩みやお困りの点があれば、ぜひアプリクスへご相談ください。

オゾン濃度の測定器をお探しならアプリクスへご相談ください

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代表取締役社長 根本恒一郎
事業内容 分析機器・計測機器の企画開発及び製造販売その他関連機器の開発・設計及び製造販売
主要製品 オゾン計[ 液相、気相、環境用 ]pH/ORP計 溶存水素計 等
URL https://www.applics.co.jp/